続きです。
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「キャッハアハハハハハッハッハッハハハハハッハハッッッ!!!!!!」
その部屋にはアスモデウスの笑い声、何かが何かを打つ音、そしてそれと同時に起こる、男の呻き声だけが響いていた。
そこに居た男に、数刻前までの威厳はもはやなかった。
その首には家畜に着ける様な首輪がされ、目には目隠しの布が巻かれている。両手は後ろ手に縛られており、衣服の類いは身につけず、剥き出しになった尻を捧げる様にアスモデウスへ突き出していた。
それも仕方ない事。アスモデウスの色欲の魔法を浴び続け、隷属のキスを数えきれないほど受けたのだ。
今の彼は従順な悪魔の玩具。飽きられれば捨てられる暇つぶしの為の存在。悪魔にとっては家具程の価値もない存在は、こうして遊んで頂ける事をただ感謝をしていればいいのだから……。
色欲の魔法に当てられた彼の肉棒は衰える事をしらず、何度白い液体を吐き出してもそのサイズを変えるどころか増々大きくなっていく。
何度も与えられた隷属のキスは彼の心を根本から作り替え、アスモデウスに与えられる物全てを快感と捉え、彼女に与えられる苦痛、羞恥、屈辱を何よりもの愉悦と覚え込まされた。
彼女は鞭打つのを止め、這いつくばる男と同じ視線までしゃがみ込み、目隠しを解き、髪を掴んで顔を覗き込んだ。半分意識を失っているのか、うわ言のように「もっと……もっと……」と呟いていた。
「どう? ”勇者様”? 最高でしょ?」
じっと”勇者様”の目を覗き込みながら言う。
もはや彼女の言う”勇者様”という言葉も皮肉の意味しか含んでいない。彼には一国の期待を背負う勇者の風格などとっくに感じられないのだから。
「は……はい……」
男は力なく答えたが、その表情は恍惚としていた。
「私はしばらくここを空けないといけないの。だから、しばらく離れるお詫びよ。お前に好きな事させてあげる」
「あ……あぁ……」
彼女の放つその一言で、男の目から大量の雫が溢れ出した。
好きな事をさせて頂ける事。そんな事が嬉しいのではない。
家具以下の存在である自分にお詫びをして頂ける事。まるで対等であるかの様に扱って頂けるその彼女の優しさが、彼には何よりも嬉しかった。
「キャハハッ! そんなに嬉しいんだっ。何でも良いよ。私の事犯しても良いし、さっきの仕返しに鞭で好きなだけ嬲っても良い。なんなら私を殺してここから逃げてもいいのよ?」
男はブンブンと首を振る。もう、彼の頭にはそんな選択肢はないのだ。彼の頭を駆け巡るのは如何にして彼女に辱められようか、嬲られようか、蹂躙されようかだけ……。
少し考え、男は荒く乱した息の間から微かに声を漏らした。
「あ……足を……舐めさせてください……」
プッと彼女は吹き出した。これだから男を屈服させるのは面白いのだ。今まで自分に殺気の込められた目を向けていた奴が、小動物の様な弱々しい目をこちらに向け、虐げてもらう事を懇願する。これ以上に加虐心を満たす快感はない、これ以上の悦楽の光景はないと。
アスモデウスはクスクスと笑いながら指を鳴らすと、外された目隠しがもう一度男の目に自動的に巻かれ、地面から椅子が生えてくる。その椅子に座り、白く、細長い脚をそっと突き出す。
「ほら、舐めていいわよ」
そうは言ったものの男は目隠しを巻かれており、足の所在が掴めないでいる。這いつくばって探すのだが、時々脚に当たるだけで舐める事ができない。その様子を面白がって、アスモデウスも右へ左へと脚を動かすので尚更である。
「あ、捕まった。残念」
そう言ってアスモデウスは男の口に脚を突っ込む。男も喜んでそれを口に含み、舌で指の先からその間まで舐めていく。
しばらく舐め続けていると、男の目の前の辺りからなにやらクチュクチュという水の音と、女性特有の甘い吐息が聞こえてくる。
「ねえ、私は今何をしていると思う?」
急にアスモデウスが尋ねてくる。
「わ……分かりません……」
「口を止めるな」
その声は先程までの甘ったるい声ではなく、上級悪魔の威厳が漂う高貴な声。
そう言って、アスモデウスが返事をした男の顔を蹴りつけると、男は慌てて指をしゃぶり直す。
「私の前に肯定の言葉以外を並べるな。そんなつまらない答えなど聞きたくはない」
「も……申し訳……」
男が謝罪の言葉を口にしようとしたとき、再び男の顔を足が蹴りつける。
「謝罪の言葉を並べるくらいなら行動で示せ。お前が足を舐めたいと言うから気色悪いのを我慢して舐めさせてやってるのだろう? なんなら止めてもいいのだぞ?」
その言葉を聞いた途端、男は必死になって足を舐めだす。足を舐める事を懇願するように……。
命令するような厳しい口調は調教用の声。これは、彼女の調教なのだ。
どんな理不尽な事でも彼女が絶対であり、男にはそれを不満に思う権利すらない。ただ、彼女のご機嫌を取る為に、どんな事でも喜んで従うのみ。
「お前のせいで話が逸れたわね。……そうそう、今私が何をしているかの話だったわね」
彼女の声が元の声に戻る。
「私は今ね、お前の情けない姿を見ながらオナニーをしてるの」
アスモデウスは小馬鹿にするように続ける。
「今まで自分を殺そうとしていた相手を屈服させ、隷属させ、支配する。これ以上に加虐心を満たす快楽はないわ」
男は何も答えない。彼女の躾通り、ただ黙々と足を舐め続け、男の陰部だけが返事をするようにピクピクと反応していた。
「まあ、お前には分からないでしょうね。大勢の期待を受けて、何人もの希望を背負って遥々この城まで来たというのに、魔王様にお会いするどころか、始めに出くわした悪魔に負けて、あまつさえその悪魔の足を懇願して舐めさせてもらってるような変態なんだからねェ」
アスモデウスは男を見下しながら、自己のモノを触り続ける。
「ほら、私のおまんこ、ヌルヌルしてきた。舐めたいでしょ?」
男は答えるように、足を舐める速度をあげる。
「でもダメ。これはね、魔王様のモノなんだから。さっき出かけるって言ったでしょ? それってね、魔王様の所に行ってセックスする為なの」
アスモデウスはまるで乙女のように、楽しそうに語り始める。
「今、オナニーしてるのもそう、魔王様の為。魔王様のチンポは大きくてね、あらかじめ濡らしておかないと大変な事になっちゃうの。
人間みたいに貧相なモノじゃなくて、太くて逞しいおチンポ。それを魔族の力強さでガンガン突かれちゃうから、何回もイかされちゃって、許してってお願いしても魔王様が満足されるまで終わらないの。だから、私はいつも情けないアヘ顔晒しちゃって、でもそれが気持ちよくて最高に感じちゃうの。
人間みたいな下等生物とでは絶対に味わえない快感。だから、もしお前が私とセックスしたくてもそんなゴミみたいなチンポじゃ絶対に感じないし、そもそもお前なんかと行為をするなんて吐き気がするからしないけどねっ……」
言い終わろうとするそのとき、アスモデウスは男が小さく嗚咽を洩らしている事に気づく。
「あれれ、泣いちゃったのォ? 大好きな私が、あれだけ倒そうと努力していた魔王様に好き放題犯されてる事にショックを受けちゃったァ? でも、感じてるんでしょォ? 大好きな私が魔王様にチンポ突っ込まれているところ想像して興奮してるんでしょォ?
そうだ、今度お前に魔王様とセックスしているところをみせてやるよ。お前の目の前で大好きな魔王様のチンポを舐めてるとことかァ、アンアン喘いでおまんこに突っ込まれて感じてるところを見せてやる。
その間、お前はボーっと見てるだけ。束縛魔法で指一本動かせなくて、強制魔法で目を閉じる事も目線を反らす事もできない。ただ、私と魔王様のセックスを見てるだけ。私のおっぱいやおまんこが陵辱されているところをただ見てるの。
もし、見てるだけで触らずに射精できたら、ご褒美に私の膣に注がれた魔王様の精液を飲ませてやる。苦くて、吐き気がしそうな程むせ返るような臭いのする大量の精液を、一滴残らずお前の口に注ぎ込んでやる。
どう? 嬉しいでしょ?」
アスモデウスはニコリと笑う。
男は舐める事も止めてしまい、ただ何もできずにいる。
「命令よ。答えなさい」
悪魔の口調が、また調教用に戻る。
男は、低く響く悪魔の声に恐怖しながら、おそるおそる答える。
「は……はい、嬉しいです……」
悪魔の表情が笑顔に戻り、男を蹴飛ばして立ち上がる。
「よく言えました。ご褒美」
悪魔は舐められていた足を使い、男のペニスを踏みつける。
「あっ……あぁっ……ああぁぁあああああああぁぁぁっっっっっ!!!!!!!」
男は白目を剥き、ドクドクと白い液体が流れ出す。
アスモデウスは自分の脚にかかった液体を指で掬い取り、口に含む。
「まずいわね」
そう言って振り返りもせず、アスモデウスは部屋から出て行った……。
- 2012/06/30(土) 12:15:00|
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誤字のご指摘、重ね重ねありがとうございます。
こちらは誤字脱字どころか文章としての整合性すら保たせられず、大変お恥ずかしい限りです。
もっと良い文章が書ける様、これからも精進を続けて参ります。
ご指摘ありがとうございました!
- 2012/07/19(木) 00:29:45 |
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